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なれば縦強度が増すためである。
舷側厚板は(702)にきめられた幅の間だけ船側外板より厚くする(薄くしてはならない)もので、厚さは(702−?A)の式による標準の厚さに、dおよびDによる修正を施す。肋骨心距による補正は行わない。これは舷側厚板は甲板とも結合され、パネル強度よりも純粋の縦強度材と考えられるためである。
船首尾両端より0.1L間の外板の厚さは(704)により、中央部0.4L間との間についてはだんだんと厚さを減じてよいことになるが、本船では8mmから7mmになるだけである。前部0.3L間の船底外板は、スラミング対策のため中央部船底外板と同じとする。
船首楼側外板の厚さは(706)により、船尾楼側外板の厚さは(707)により、船尾管の膨れ出し部(ボス部)の外板および船尾骨材の踵部に固着する外板の厚さは(708)による。また踵部以外の船尾骨材に固着する外板の厚さは(708−?A)により求める。
外板の開口部の補強については、(710)〜(713)による諸注意を守ること。

 

9.甲板
強力甲板(船の中央部0.4L以上に連続する鋼甲板をいう。本船では上甲板がこれに当たる。)の寸法は、船体積載面抵抗率(Z=I/y)の要求値を満足するような鋼甲板の断面積(802)と、梁上側板(805)、その他の鋼甲板(806)の厚さの最小値との双方から規定される。
船体積載面抵抗率はZ規=f・d・B(cm3)以上であるることが要求されているので(802)により、まずZ規を計算する。fはLにより表示されているので、表にないLの場合は挿間法により求める。このfとdとBの値を使えば、所要のZ規値が得られる。
つぎに、第18図により、上甲板の板厚を仮定して、計画船の積載面抵抗率を算定する。

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第18図 船体中央横断面

 

 

 

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